Saturday, March 16, 2013

星期菜

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 星期菜は博多の町中にある中華料理店である。中華料理店というよりは中華食堂と言った方が相応しいかもしれない。外見はカフェのようであり、10人も入れば一杯になる小さな中華食堂である。場所は博多祇園山笠の廻り止め(ゴール)付近と言った方が、博多の人には分かりやすい。須崎問屋街の奥にひっそりとある。
 この店ができたのは2年前ぐらいではなかろうか。この近くに行きつけの居酒屋があって前から気にはなっていたが、カフェみたいな外見にオヤジの私は躊躇していた。今日、近くを通ったので勇気を出して入ってみた。
 時刻は11時50分。店内には私と変わらないオヤジが二人いて、何やら麺を食べていた。若い女の子ばかりだったら場違いではないかと思っていたので安心した。厨房には年配の男性と若い男性、フロアには私と同世代と思われる女性が一人、計3人で店は切り盛りされていた。
 椅子に腰掛けると、大きな黒板にメニューが書かれていた。メニューを一見してただの中華料理屋でないことは見て取れる。麻婆豆腐はあるが八宝菜もニラレバ炒めもチャンポンも無い。いわゆる町の中華屋のメニューではない。後で知ったが、ここの主人は有名ホテルの料理長までやった方らしい。
 何を食べようか悩んだ挙げ句、注文したのはランチメニューの「チャーシューとネギの香り汁そば」、下の写真である。バックから一眼レフを出し、了解をもらって写真を撮る。繊細である。箸を入れずにもう少しだけ眺めていたいが、早く食べないと伸びてしまう。10枚ほど撮ってようやく箸をつける。まずはスープを一口。醤油ベースのすっきりとした味わいに、後から何やら香ばしい香りが追いかけて来て、最後に干しえびの味が浮かび上がってくる。麺はストレートの中麺。分かりやすく言うと久留米ラーメンの麺の太さで、スープとの絡まりは悪くない。あっと言う間に食べ干した。
 勘定を済ませ「ごちそうさま」と言って店を出る。店の外に置いてあった灰皿で煙草を吸うことにする。煙草をくわえ、やにさがりながら「チャーシューとネギの香り汁そば」の余韻を楽しむ。満足である。
 今度は夜に行こう。仲間を連れてみんなで行こう。黒板のメニューの写真であらかじめ注文する料理を決めて行こうと思う。それまでは、メニューの写真を眺め空想にふけようと思ったのだった。

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4 comments:

梅* said...

ほんとだ、携帯の変換で出てこない漢字の料理名がそこ此処に。どれもおいしそうですね。

ひと口に中華料理と言っても店の味付けやどこ風なのかでもかなり変わってきますから初めて食べる店ではいつも期待と「はずれてくれるな」って緊張感が混じります。
美味しいと連れとの会話もはずみ、幸福な気持になったりして。

次に行くのが楽しみですね。

bonkley said...

梅さん

イギリスの料理はあんまり美味しくないと聞きますが、実際のところどうですか?
美味しい料理は人を幸せにしてくれますよね。
料理と酒と音楽。この三つで人生かなり幸せになれると
おもいます。

mimiromi said...


スープが黄金色・・・。
ほんとうにきれいなお料理ですね。
Bonkley さん、これはとってもいいお店見つかりましたね〜。

私も料理と音楽は、いつも傍にあり放せません (^ ^)




bonkley said...

mimiromiさん

本当にいい店です。
今度女房を連れて行こうかなと思います。
もちろん、支払いは女房で。